鴻雁北(がんきたへかえる):4月10日~4月14日ごろ
つばめとは反対に、暖かくなると北国へ帰っていく鳥がいます。
それが今回の七十二候の主人公、「雁」です。
「鴻雁北」とは雁が北へと帰って行くころという意味です。
鴻は大型の雁を指し、雁は小型の雁を指すとされています。
雁は冬の間を日本で過ごし、春になるとシベリアへと帰っていきます。
秋になって帰ってくるまでしばらくの間お別れです。
薄曇りの空の下、長く厳しい北国への旅に出発する鳥の姿を見て、人びとはこの時季の曇り空のことを「鳥曇」と名付けました。
また、鳥の群れが羽ばたく羽音が風の音のように聞こえることから、「鳥風」とも言います。
青森県津軽地方の民話の中に、「雁風呂」という言葉があります。
雁は秋に日本に渡ってくる時に、海面で休むために枝をくわえてきます。
日本に着いた時にその枝を浜辺に落として、帰る時にまた同じ枝をくわえて帰っていく習慣があります。
しかし、次の春を迎えても浜辺には残っている枝があります。
それを死んで帰れなくなった雁のものだとして、供養のためにその土地の人は枝を拾い集め、
風呂を焚き、旅人にふるまったことから、その言葉が生まれたとされています。
雁はつばめとは違い、水田を荒らす害鳥と見なされていました。
それでも、それは人が考える「自然」。
雁の描く「自然」は別の形なのでしょう。
形は違えど、自然の中で生きていく雁に対して、敬意を持つことに変わりはありません。
古人の自然への向き合い方、考え方を私も見習いたいと思い、今回の写真を撮りました。
曇り空の中、飛んで行くのはなんとも寂しいものです。
少しでも不安がなくなってほしい、私なりの願いをこめて、雲の間から光が射すのを待って写真を撮りました。
つばめとは反対に、暖かくなると北国へ帰っていく鳥がいます。
それが今回の七十二候の主人公、「雁」です。
「鴻雁北」とは雁が北へと帰って行くころという意味です。
鴻は大型の雁を指し、雁は小型の雁を指すとされています。
雁は冬の間を日本で過ごし、春になるとシベリアへと帰っていきます。
秋になって帰ってくるまでしばらくの間お別れです。
薄曇りの空の下、長く厳しい北国への旅に出発する鳥の姿を見て、人びとはこの時季の曇り空のことを「鳥曇」と名付けました。
また、鳥の群れが羽ばたく羽音が風の音のように聞こえることから、「鳥風」とも言います。
青森県津軽地方の民話の中に、「雁風呂」という言葉があります。
雁は秋に日本に渡ってくる時に、海面で休むために枝をくわえてきます。
日本に着いた時にその枝を浜辺に落として、帰る時にまた同じ枝をくわえて帰っていく習慣があります。
しかし、次の春を迎えても浜辺には残っている枝があります。
それを死んで帰れなくなった雁のものだとして、供養のためにその土地の人は枝を拾い集め、
風呂を焚き、旅人にふるまったことから、その言葉が生まれたとされています。
雁はつばめとは違い、水田を荒らす害鳥と見なされていました。
それでも、それは人が考える「自然」。
雁の描く「自然」は別の形なのでしょう。
形は違えど、自然の中で生きていく雁に対して、敬意を持つことに変わりはありません。
古人の自然への向き合い方、考え方を私も見習いたいと思い、今回の写真を撮りました。
曇り空の中、飛んで行くのはなんとも寂しいものです。
少しでも不安がなくなってほしい、私なりの願いをこめて、雲の間から光が射すのを待って写真を撮りました。
旬の食材:蛍烏賊(ほたるいか)
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蛍烏賊の旬は3月~5月。
傷みが早いため、ほとんどがボイルされているものですが、この時季だけ生の新鮮なものが出回ることがあります。 体長わずか7、8センチ、重さ10グラムの体に約1000個も発光器を持っており、体がチカチカと青白く光ることから、この名前がつきました。 大群が海面近くに現れ、光を灯す様子は幻想的で美しいです。その漁の様子を観光にし有名になったのは富山湾ですが、水揚げが一番多いのは私の住む兵庫県の浜坂湾です。 他のいかと違い、内臓ごと食べられますが、「旋尾線虫」という寄生虫がいるので、生で食べるのはやめておきましょう。 選ぶ時は、コロコロと太っているものを選ぶようにしましょう。 佃煮、酢味噌和え、沖漬けの他、炒めたり、揚げたりしてもおいしくいただけます。 |
1:
まず酢みそを作ります。材料を全て鍋に入れ、弱火で2分熱し、とろみが出たら、そのまま冷まします。 2: 鍋で蛍烏賊を2、3分塩茹でします。茹で上がり、粗熱がとれたら白い目を取り除きます。 ※ボイルされているものだとすでに除かれていることがあります。 |
3:
わけぎは根をきれいに洗い、塩をひとつまみ入れたお湯に根から入れて茹でます。根が沈んだら、葉の方も押さえていれます。根を指で押さえて出てくるまで茹でたらザルにあげて、粗熱をとります。冷めたら4、5cmに切ります。 4: 最後に蛍烏賊とわけぎをお皿に盛り、酢味噌をかけたら完成です。 |