霞始靆(かすみはじめてたなびく):2月24日~2月28日ごろ
この時季になると、大気中に水滴や細かな塵が増え、冬の間ははっきり見えていた山がぼんやりと見えます。
そんな様子を表す、今回の七十二候は「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」です。
霞とは、水蒸気が小さな粒になり、空中に漂っている状態のこと、またはそれにより遠くがはっきり見えない現象のことを言います。
「蒙霧升降」でも書いたように霧と霞は同じもの。春に現れるものを霞、秋に現れるものを霧と呼びます。
実は霞は文学用語であり、気象用語にはありません。あるのは、靄(もや)、霧、濃霧の三つで、視界によって定義分けされています。
靄 :視界が1km以上、10km未満。
霧 :視界が1km未満。
濃霧:視界が陸上で100m未満、海上で500m未満。
平安時代になって和歌などで区別して歌うようになったそうですが、霧と霞を分けた理由ははっきりとはわかりません。
もしかしたら、夏の暑い時季から涼しくなる秋に現れる霧と、冬の寒い時季から暖かくなる春に現れる霞は、古人にとって異なる印象を与えたからかもしれません。
そして、靆は「たなびく」と読み、雲や煙などが横に薄く長く引くような形で空にただよう様子を表しています。
これもまた古人独特の感性から生まれた表現で、
霧は立ちのぼると言い、たなびくとは言いません。
逆に霞はたなびくと言い、立ちのぼるとは言いません。
同じような現象を異なる言葉で表現する古人の感性は素敵なものです。
それだけ日本の四季が色とりどりなのだと思わせてくれます。
今回の写真は旅先の兵庫県豊岡市で撮りました。
朝、外に出て散歩をしていると霞が出ていました。
風に流され、横に薄く伸びている様子を見ていると、やはり、霞はたなびくものであって、立ちのぼるものではないなと思えました。
秋になって、霧を見たら、霧が降立ちのぼっていると感じることができるのでしょうか。
これから自然と向き合う時に、些細な違いにも気付き、それを繊細な言葉で表現できるようになれたら、どんなに素敵なことだろうか。
写真を撮りながらそんなことを思いました。
この時季になると、大気中に水滴や細かな塵が増え、冬の間ははっきり見えていた山がぼんやりと見えます。
そんな様子を表す、今回の七十二候は「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」です。
霞とは、水蒸気が小さな粒になり、空中に漂っている状態のこと、またはそれにより遠くがはっきり見えない現象のことを言います。
「蒙霧升降」でも書いたように霧と霞は同じもの。春に現れるものを霞、秋に現れるものを霧と呼びます。
実は霞は文学用語であり、気象用語にはありません。あるのは、靄(もや)、霧、濃霧の三つで、視界によって定義分けされています。
靄 :視界が1km以上、10km未満。
霧 :視界が1km未満。
濃霧:視界が陸上で100m未満、海上で500m未満。
平安時代になって和歌などで区別して歌うようになったそうですが、霧と霞を分けた理由ははっきりとはわかりません。
もしかしたら、夏の暑い時季から涼しくなる秋に現れる霧と、冬の寒い時季から暖かくなる春に現れる霞は、古人にとって異なる印象を与えたからかもしれません。
そして、靆は「たなびく」と読み、雲や煙などが横に薄く長く引くような形で空にただよう様子を表しています。
これもまた古人独特の感性から生まれた表現で、
霧は立ちのぼると言い、たなびくとは言いません。
逆に霞はたなびくと言い、立ちのぼるとは言いません。
同じような現象を異なる言葉で表現する古人の感性は素敵なものです。
それだけ日本の四季が色とりどりなのだと思わせてくれます。
今回の写真は旅先の兵庫県豊岡市で撮りました。
朝、外に出て散歩をしていると霞が出ていました。
風に流され、横に薄く伸びている様子を見ていると、やはり、霞はたなびくものであって、立ちのぼるものではないなと思えました。
秋になって、霧を見たら、霧が降立ちのぼっていると感じることができるのでしょうか。
これから自然と向き合う時に、些細な違いにも気付き、それを繊細な言葉で表現できるようになれたら、どんなに素敵なことだろうか。
写真を撮りながらそんなことを思いました。
旬の食材:菜花 |
菜花の旬は1月~3月。
柔らかいつぼみ、みずみずしい緑の茎、独特のほのかな苦みに、近くまできている春の味わいが感じられます。 菜花は栄養価に優れた緑黄色野菜で、良質のタンパク質やミネラル、ビタミンなどがバランスよく含まれています。茹で過ぎるとビタミンCが水に溶けてしまうので、できるだけさっと茹でるようにしましょう。また油で炒めることで効率よくカロテンを吸収できます。 おひたしや、和えもの、吸いもの、炒めものなど、どのように調理してもおいしくいただけます。 選ぶ時は、つぼみがぎっしりと詰まり、揃っているもの。茎は太く鮮やかな緑色で、切り口が変色していないものを選ぶようにしましょう。花が咲いているものはかわいらしく、つい買いたくなりますが、えぐみが出てくるので、おすすめできません。 |