東風解凍(はるかぜこおりをとく):2月4日~2月8日ごろ
「東風」とは、春風のことです。
しかし、春風は常識的に考えると南から吹く暖かい風のはずです。
春風を「東風」と呼ぶのは七十二候が古代中国で作られた暦であることが関係しています。
中国の陰陽五行思想では、春を司るのは東の方角と考えられ、春は東からやってくると信じられていました。
そのことから、春風を東風と呼ぶようになったそうです。
つまり、東風解凍(はるかぜこおりをとく)とは暖かい春の風が池や湖の氷を溶かし始めるころという意味になります。
ちなみに「東風」はこちとも読みます。
梅東風(うめごち)、桜東風(さくらごち)、雲雀東風(ひばりごち)など時季に応じた名をつけて呼ぶこともあります。
頭に付ける言葉によって温度や肌触りまでも想像できる言葉は日本的かもしれません。
また、言葉を知らなかったとしても、季節を逆戻りさせる冷たい風、春独特の湿り気のある生温かい風、
あたりを包み込むような柔らかい風、命の始まりを感じさせる薄緑の風と、
風を意識してみるだけで、さまざま春を感じれることと思います。
写真は去年の今頃、友人と蠟梅を見に行った時に撮ったものです。
蠟梅は山の頂に咲いているということだったので、ロープウェイに乗ってそこから1時間ほど歩きました。
山道は整備されているものの、陽の光で溶けた雪が道一面に残っていました。
一歩、足を進めるごとにシャリッと音が鳴り、靴がじんわりと湿っていきました。
山頂に着くと、真っ青な空と真っ黄色の蠟梅のコントラストが鮮やかで、濡れた足の冷たさを忘れ、夢中で写真を撮りました。
あたりの景色は雪も残っていたため、まだ冬の様相でしたが、蠟梅の周りだけが春のように感じれました。
帰り道、必死に春の気配を探しました。
蠟梅のほかにも春の気配を感じていたいと思ったからでした。
すると、ロープウェイ乗り場と山頂の間にあった、展望スペースの安全柵に溶けているつららを見つけました。
つららといえば、冬のものというイメージがありますが、この時は溶けているのはきっと春が来ているからだと思ったのを覚えています。
その時は少し強引かなとも思ったのですが、今考えるとそれはまさに東風解凍(はるかぜこおりをとく)のイメージと同じです。
2月3日は節分。暦の上では冬が終わり、春になりました。
風は冷たく、空気は強く体を縛りつけますが、去年の今頃のように今年も春が立つ様子を温かい目で見守れるといいなと思います。
「東風」とは、春風のことです。
しかし、春風は常識的に考えると南から吹く暖かい風のはずです。
春風を「東風」と呼ぶのは七十二候が古代中国で作られた暦であることが関係しています。
中国の陰陽五行思想では、春を司るのは東の方角と考えられ、春は東からやってくると信じられていました。
そのことから、春風を東風と呼ぶようになったそうです。
つまり、東風解凍(はるかぜこおりをとく)とは暖かい春の風が池や湖の氷を溶かし始めるころという意味になります。
ちなみに「東風」はこちとも読みます。
梅東風(うめごち)、桜東風(さくらごち)、雲雀東風(ひばりごち)など時季に応じた名をつけて呼ぶこともあります。
頭に付ける言葉によって温度や肌触りまでも想像できる言葉は日本的かもしれません。
また、言葉を知らなかったとしても、季節を逆戻りさせる冷たい風、春独特の湿り気のある生温かい風、
あたりを包み込むような柔らかい風、命の始まりを感じさせる薄緑の風と、
風を意識してみるだけで、さまざま春を感じれることと思います。
写真は去年の今頃、友人と蠟梅を見に行った時に撮ったものです。
蠟梅は山の頂に咲いているということだったので、ロープウェイに乗ってそこから1時間ほど歩きました。
山道は整備されているものの、陽の光で溶けた雪が道一面に残っていました。
一歩、足を進めるごとにシャリッと音が鳴り、靴がじんわりと湿っていきました。
山頂に着くと、真っ青な空と真っ黄色の蠟梅のコントラストが鮮やかで、濡れた足の冷たさを忘れ、夢中で写真を撮りました。
あたりの景色は雪も残っていたため、まだ冬の様相でしたが、蠟梅の周りだけが春のように感じれました。
帰り道、必死に春の気配を探しました。
蠟梅のほかにも春の気配を感じていたいと思ったからでした。
すると、ロープウェイ乗り場と山頂の間にあった、展望スペースの安全柵に溶けているつららを見つけました。
つららといえば、冬のものというイメージがありますが、この時は溶けているのはきっと春が来ているからだと思ったのを覚えています。
その時は少し強引かなとも思ったのですが、今考えるとそれはまさに東風解凍(はるかぜこおりをとく)のイメージと同じです。
2月3日は節分。暦の上では冬が終わり、春になりました。
風は冷たく、空気は強く体を縛りつけますが、去年の今頃のように今年も春が立つ様子を温かい目で見守れるといいなと思います。
旬の食材:ふきのとう |
ふきのとうの旬は2~3月。
天然物は雪の溶けはじめに芽を出します。 「款冬華」の時候にも書いたように、ふきは日本原産のキク科の多年草です。 ふきのとうはふきのつぼみの部分のことです。独特の香りとほろ苦さがあり、春の到来を感じさせます。 咳止め、血止めの効果のほか、新陳代謝を促す作用もあるようです。そのため、熊が冬眠から覚めた時に最初に口にするのはふきのとうだそうです。 天ぷらにする時は薄く衣をつけて、低温で揚げるのがオススメです。また、煮物やフキ味噌などもいいでしょう。 大きくなり過ぎたものは苦みが強いため、小ぶりのものを選ぶようにしましょう。またつぼみが閉じているものの方が美味とされています。 |