鱖魚群(さけのうおむらがる):12月17日~12月21日ごろ
鱖魚とは「鮭」のこと。
本来は中国に生息するサケ科の淡水魚を指すそうですが、日本では生態の似ている「鮭」と捉えられるようになったそうです。
鱖魚群(さけのうおむらがる)とはつまり、鮭が群をなして、川に上ってくるころということです。
北国では冬の風物詩として、人びとの生活の中に深く入り込んでいるものです。
そして、訪れていた兵庫県の豊岡市旧竹野町を流れる川で鮭が戻ってくるのが見れるということで、
4日間にわたってその川に行くことにしました。
初日、前日に降った雪が一面にうっすらと残る雪景色の中で、一人橋の上に立ちます。
生き物の気配は感じません。
晴れの予感を感じさせない厚く重く垂れ下がり、鬱陶しいほどの曇天。
雪は徐々に溶け始めてはいるのですが、それでも雪と雲の境界がぼんやりとしており、無味乾燥さが余計に気分をどんよりとさせます。
ここに鮭が来ると言われた言葉すらも忘れ、川と雪と雲だけの全くの灰色の世界をただただ呆然と眺めるように、立ち尽くしていました。
当然ですが、鮭は見れませんでした。
翌日、地面をしっとり濡らすように雨が断続的に降っていました。
地面の上にさらっと乗っかった雪がぼつぼつと穴があくように溶けています。
霜を踏むように、雪の上をシャリッ、シャリッと歩きます。
道路は姿を現しつつあり、昨日よりも彩りが豊かになったように見えます。
川と雪と雲と雨、そして道路とちょっとの緑。ここに鮭の銀色が加わればよかったのですが、今日も残念なことに鮭は見れませんでした。
3日目、外に出ると、泊まっている家の庇から雪解けの滴りが雨のように流れています。
残ったわずかな雪も明るく照り輝いています。
日本海から来る厳しい風の中にもほのかな陽の温かみがあり、気分が上向きになるのを自分でも感じます。
風景もより華やかになり、鴨の姿が見られます。
鴨は9、10月にやってきて、4、5月に北へと去って行く渡り鳥です。
優雅に泳ぐ鴨が堂々としている様は、かわいらしくつい微笑みながらも見てしまいます。
ここに鮭がいたら素敵な写真が撮れたのにと思いながら、今回の写真を撮りました。
そして、最終日。
どうしても諦めきれず、帰り際に立ち寄りました。
鮭の稚魚はここで生まれ、大海へと長い旅に出ます。
数年ののち、生まれたこの川へと戻ってきます。自らの子孫を残すためです。
そして、役目を終えると、力尽き、一生を終えます。
もう少し待てば、見れたのでしょうか。
今回は戻ってくる様子を想像するだけに留まりましたが、来年はぜひ「鴨と鮭」が共演しているところを撮りたいものです。
今回は鴨だけの写真で我慢です。
ふらっと訪れた私、生涯の最後を迎える鮭、時季ごとに住処を変え、冬にここに訪れる鴨。
さまざま思いを持った生き物が、この川で出会うと思うと、ちょっと素敵だなと感じました。
鱖魚とは「鮭」のこと。
本来は中国に生息するサケ科の淡水魚を指すそうですが、日本では生態の似ている「鮭」と捉えられるようになったそうです。
鱖魚群(さけのうおむらがる)とはつまり、鮭が群をなして、川に上ってくるころということです。
北国では冬の風物詩として、人びとの生活の中に深く入り込んでいるものです。
そして、訪れていた兵庫県の豊岡市旧竹野町を流れる川で鮭が戻ってくるのが見れるということで、
4日間にわたってその川に行くことにしました。
初日、前日に降った雪が一面にうっすらと残る雪景色の中で、一人橋の上に立ちます。
生き物の気配は感じません。
晴れの予感を感じさせない厚く重く垂れ下がり、鬱陶しいほどの曇天。
雪は徐々に溶け始めてはいるのですが、それでも雪と雲の境界がぼんやりとしており、無味乾燥さが余計に気分をどんよりとさせます。
ここに鮭が来ると言われた言葉すらも忘れ、川と雪と雲だけの全くの灰色の世界をただただ呆然と眺めるように、立ち尽くしていました。
当然ですが、鮭は見れませんでした。
翌日、地面をしっとり濡らすように雨が断続的に降っていました。
地面の上にさらっと乗っかった雪がぼつぼつと穴があくように溶けています。
霜を踏むように、雪の上をシャリッ、シャリッと歩きます。
道路は姿を現しつつあり、昨日よりも彩りが豊かになったように見えます。
川と雪と雲と雨、そして道路とちょっとの緑。ここに鮭の銀色が加わればよかったのですが、今日も残念なことに鮭は見れませんでした。
3日目、外に出ると、泊まっている家の庇から雪解けの滴りが雨のように流れています。
残ったわずかな雪も明るく照り輝いています。
日本海から来る厳しい風の中にもほのかな陽の温かみがあり、気分が上向きになるのを自分でも感じます。
風景もより華やかになり、鴨の姿が見られます。
鴨は9、10月にやってきて、4、5月に北へと去って行く渡り鳥です。
優雅に泳ぐ鴨が堂々としている様は、かわいらしくつい微笑みながらも見てしまいます。
ここに鮭がいたら素敵な写真が撮れたのにと思いながら、今回の写真を撮りました。
そして、最終日。
どうしても諦めきれず、帰り際に立ち寄りました。
鮭の稚魚はここで生まれ、大海へと長い旅に出ます。
数年ののち、生まれたこの川へと戻ってきます。自らの子孫を残すためです。
そして、役目を終えると、力尽き、一生を終えます。
もう少し待てば、見れたのでしょうか。
今回は戻ってくる様子を想像するだけに留まりましたが、来年はぜひ「鴨と鮭」が共演しているところを撮りたいものです。
今回は鴨だけの写真で我慢です。
ふらっと訪れた私、生涯の最後を迎える鮭、時季ごとに住処を変え、冬にここに訪れる鴨。
さまざま思いを持った生き物が、この川で出会うと思うと、ちょっと素敵だなと感じました。
旬の食材:ごぼう |
ごぼうの本来の旬は11月から1月で、
この時季のものはうまみが一番強いです。 それに対し、初夏に旬を迎える細めの「新ごぼう」は香りが高く、肉質が柔らかく、秋冬のごぼうとはひと味違った風味を楽しむことができます。 食物繊維を大変豊富に含み、腸の働きを整えたり、コレステロールの増加を抑えて動脈硬化を防ぐ作用があります。 調理する際は、アクが強いので、15分以上水にさらしてアク抜きをするといいです。 香りやうまみは皮の付近に多いので、皮は包丁の背でこそげ落とす程度にしましょう。 ごぼうは乾燥に弱いので、泥がついていて湿り気のあるものを買うようにしましょう。 選ぶ時のポイントは、太さが均一でまっすぐのもの、ひびが入っていないもの、ひげ根が少ないものがいいとされています。 |
1:
ごぼうは包丁の背で皮をこそげ、鍋に入るくらいの長さに切って水につけ、アクを抜きます。 2: 鍋にたっぷりの湯を煮立てて、水5カップ:酢大さじ1の割合で入れ、ごぼうをゆでます。串が刺さるくらいになったらざるにあげ、塩をふります。 |
3:
まな板の上にごぼうを並べ、すりこぎで叩いて軽く割れ目を入れ、味が染み込みやすいようにします。その後、5センチ程度に切ります。 4: 煎った白ごまをよくすり、だしと調味料に合わせ、その中にごぼうを和えて完成です。 |